VR訓練で、教育効果をアップ。3D運転シミュレータ
限られた人材でも、
強いオペレーションチームをつくる。
大きな工場やプラントの日々の運用を支え、災害発生時には初動対応の要となるオペレーター。
しかし近年、熟練者の減少により技能のバラツキが生じたり、教育に十分なリソースを割けなかったりと、
次代を担うオペレーターの育成と業務品質の向上が課題になっています。
「3D運転シミュレータ」は、訓練シミュレータの機能を活かし、
現場をリアルに可視化した3Dと掛け合わせることで、
訓練と評価の質を高め、オペレーターの早期育成をサポートします。
臨場感・緊迫感ある訓練で、
オペレーターの早期育成を牽引
一般的な運転シミュレータは、数値やパラメータ上では災害の発生を表現できるものの、実際の現場がどのような状態になるのか実感が持ちづらいという課題がありました。3Dで現場のイメージを可視化し、さまざまな発災状況をモデル化することで、異常時の対応力強化に貢献します。
オペレーターの習熟度をはかる評価・試験にも、「3D運転シミュレータ」を活用することができます。筆記試験では、身につけた知識を実践で活かせるのか判別しづらい面もありました。システム上で定量的な技能評価を行うことで、着実に技能を身につけ、ステップアップすることができます。
目指すべきオペレーションの手本となる熟練の技術者の操作をシステムに登録することで、チームでノウハウの共有をはかることができます。高いレベルの判断力、操作力を基準としながら何度も反復練習を行うことで、若手人材に熟練の技能を浸透させていきます。
さまざまな訓練やメニューを設定できるため、勤続年数の浅いオペレーターもシミュレータ上で多様な経験を積むことができます。さらに、明日行う操作の事前検証やトレーニングもシミュレータで行うこともでき、充実した学習機会で一人ひとりの成長を支えます。
シミュレータを用いた訓練は、比較的古くから世の中にあり、私たちの会社でも運転シミュレータを使って防災訓練を行っていました。現場に黒子役の人を配置して発災を表現するなど、いろいろと工夫をしましたが、なかなか訓練をするうえでの緊張感が生まれにくいと感じていました。
今からおよそ10年前、製造拠点に3D図面が導入されたことを機に、バーチャル空間上でアバターを操作するような感覚で、室内にいながらさまざまな訓練ができるのではないかと着想。こうして生まれた「3D運転シミュレータ」をもとに育成プログラムの整備に取り組んだ結果、それまで最高レベルの技能者として認定されるのに10年かかっていたところ、およそ6年でそのレベルに到達するオペレーターも現れました。オペレーターの育成に課題を抱える皆様に、私たちが培ってきた教育ノウハウをお届けできたらと考えています。
Daigasガスアンドパワーソリューション 水落高史
3D訓練シミュレータは株式会社オメガシミュレーションが提供するOmegaLandのシミュレーション環境を採用しております。